ほんわかBL的。

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。

コイゴコロフタツ(9) 

「坂崎……」

 ようやく話せるまでに呼吸が回復した陣内が横を向いて目だけで坂崎を探した。
 坂崎は陣内の言葉に弾かれたように現実に戻った。




 ――ヤバ、俺……。

 陣内さえ良ければ良い、と思っていた自分は何だったのか。我を忘れた自己嫌悪で血の気が引いて行く。

「す……すいません陣内さん……」

 ベッド脇に落ちていたバスタオルを拾って慌ててその背を拭う。

「い……今タオル濡らしてもう一回拭き……」
「いいから」

 立ち上がろうとした坂崎の手を陣内が掴んで引き止めた。

「……いいから」

 もう一度言って、坂崎を引き寄せた陣内は、ありがとう、と囁いて坂崎に口付けた。



 翌朝坂崎が目覚めると、陣内はもういなかった。正確には、未明に陣内が出て行くのを寝たフりをしたまま背中越しに見送った、だ。

 一緒に朝を迎えられない事は、ごく当然の事だと思った。陣内の温もりさえ消えてしまったシーツをそっと撫でて、坂崎も部屋を後にした。



 週明け月曜。坂崎は陣内に朝の挨拶さえすることはなかった。――今までと同じように。

 仕事中一度だけ陣内と目があった。陣内は無表情の中に、ほんの少しだけ笑みを乗せて視線を返した。それだけだった。


 坂崎が一人喫煙室で煙草を吸っていると、一人なのを見計らったかのように石田が入ってきた。石田は、坂崎から椅子一つ分席を空けた隣に腰を下ろした。

「……なぁ坂崎、俺の部署の陣内さんって知ってるだろ?」

 坂崎は軽く頷く。

「その人が――何?」
「なんかさ、陣内さんの襟のトコ辺り、……歯型見えたんだよね。なんか意外じゃね?」

 ――こいつ、気付いたのか。

 同期で友人で、……想い人の想い人。――お前がいるから俺は報われないのか、それともお前がいたからあの人に触れる事ができたのか。

 複雑な思いで石田を見遣る。

 ――って言うか、陣内さんの首覗き込むなよな。

「…………それ、俺」
「――え?」
「や、なんでもない」

 坂崎は最後に一度、煙を深く吸い込んで、短くなったその煙草を灰皿に押し付けて消した。


おしまい




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コイゴコロヒトツの続編です。
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こんにちは。ベラ様。
コメントを終わるまでずっと我慢してました。
途中、どんなにうずうずしていたか…(笑)
最後の「…………それ、俺」の台詞にキュンって来ちゃいました。
のた打ち回って、読み返してます。
坂崎さんも陣内さんも幸せになって欲しいなぁ。
では、長文失礼しました。
[ 2007/10/25 09:34 ] [ 編集 ]
やふーサンv

コメあ(・∀・)り(・∀・)が(・∀・)と(・∀・)う!ございますvvv
ヒトツの方でコメいただいてたので
今回も見に来てもらえたら嬉しいなーと思っとりました
ワッショイヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノワッショイ
(↑喜びのダンス)
どこか一箇所でも気に入ってもらえたなら嬉しいですvvvv
続きをまた書きたいなーとは思ってます
はてさてうまくまとまるでしょうか…
ぜひまたお越しくださいマセ〜
[ 2007/10/25 17:51 ] [ 編集 ]
石田。
そこまで見るなら、歯形の大きさも見ろ。

坂崎、なんとなく石田を嫌いになってしまいそうですよね。
理不尽でも何でも。
[ 2007/11/12 15:10 ] [ 編集 ]
歯型の大きさwwwww
ギザ細かすwwwww(誰)

やっぱ憎くなるかと思いますです。
でもヤれて良かったね!坂崎タン!wwwwww
[ 2007/11/12 22:44 ] [ 編集 ]
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