ほんわかBL的。

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。

アイツ俺がロングシュートキめたらどんな顔するんだろう(2) 

「寝煙草は火事の元だからやめろ」
「あー智裕。……お前忍者かよ」

 物音一つ感じられなかった。いつも智裕は足音がしない。だから故意に足音を消したのではないはずだ。それが理由に入って来るなり部屋に光が射したかのような智裕のその存在感。晧市は目を細めた。


アイツ俺がロングシュートキめたらどんな顔するんだろう(1) 

「明日の球技大会、俺バスケな。スリーポイントキめっから見に来いよ。んでキまったらヤらせろ智裕」
『……それは俺に何かメリットはあるのか?』

 電話からは晧市以外は決して聞く事ができない、智裕の冷たい声が返ってくる。

「俺とヤれる」
『は? どれだけバカなんだよ』
「とにかく明日な」

 晧市はいつものように言いたい事だけ言い終えると一方的に電話を切った。


Valentine's Day Kiss(2/2) 

「…………」
「おま……拭くなよな」

 赤い顔をして濡れた指をティッシュで拭く智裕に思わず笑みが乾く。

「用済んだならもう帰れよ」

 冷たい視線と声を投げ掛けられて、笑いながらもさすがに口を尖らせた。それを見た智裕がふと目を伏せる。

「来年は口移しで貰うから」

 向こうを向いてしまった智裕のうなじに覚えとけよ、と約束のキスを落とす。


Valentine's Day Kiss(1/2) 

「智裕? 今からそっち行くから」

 智裕が電話口に出てすぐに短い一言を投げかけて、返事を待たずに携帯の「切る」ボタンを押した。携帯を尻ポケットに入れて、明りの点いた智裕の部屋を見上げる。晧市はもう智裕の家の前に来ていた。


タガイノクスリ(2) 

 しばらくそのままじっと黙った後、ぽつりと智裕が呟いた。

「……ケガ人、出ちゃったよ……」

 皓市の肩越しに小さく息を吐く。

 ――ったく。怪我したやつ、殺してやりてぇくらいだな。智裕をこんなにさせやがって。

タガイノクスリ(1) 

 智裕が落ち込んでいる。

 学園祭の準備中、ふざけていた生徒の一人が二階の窓から落ちた。幸いその生徒は足を骨折したのみで、命に別状はなかった。けれどもPTAから生徒会任せの学園祭を疑問視する声があがり、智裕はそれをとりなす為に奔走した。学校側、PTAを相手に大演説をぶちかまし、完璧なまでの後処理を行った。かえって生徒会長としての株が上がったくらいである。

Kiss my Sleeping Beast(2) 

「他に用件は?」
「別に無い」

 智裕は呆れ顔で片眉を上げ、肩をすくめた。そして皓市に聞こえるように、ワザとらしくはあ、と一つ溜息をついてから諭すように皓市に言った。

「おまえのその根気良さ、他に生かせよ」

 皓市はしれっとして振り払われた手を所在なげに開いたり閉じたりしている。

Kiss my Sleeping Beast(1) 

「……ただいまー」

「あら、おかえり、智裕。いつもより遅かったじゃない? 皓市君、来てるわよ」

 予備校の夏期講習から戻った智裕に、母親が言った。

「部屋で待ってもらってるわよ。随分前からだから、謝っときなさいよ」

 ――部屋に皓市が……? 珍しいな。いつも呼びつけてばかりいるのに。……さてはまた何か企んでるな。

ジューシー・フルーツ 

「おーい、智裕、今からうちに来いよ」

「……今何時だと思ってるんだ。夜九時まわったぞ、面倒臭い。明日学校では済まないような用でもあるのか?」

 電話口でまた無理を言う皓市に向かって、智裕は呆れ顔で答えた。

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